![鎌倉 由比ヶ浜 若宮大路 SJOCOFFEE](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=218x1024:format=jpg/path/s35b8ff0407459b0c/image/i59e731cfe9101e7a/version/1606732558/%E9%8E%8C%E5%80%89-%E7%94%B1%E6%AF%94%E3%83%B6%E6%B5%9C-%E8%8B%A5%E5%AE%AE%E5%A4%A7%E8%B7%AF-sjocoffee.jpg)
イスラームで知られた起源伝説に、モカ・イブン・ウマルの物語がある。
師のアル・シャージリーとメッカ巡礼に出た際、イエメンに近いウザブの山中に差しかかると、師が言いました。
「私はここで死ぬことになろう。後で顔をヴェールで覆った人が来るので、
その方の言う事に従うがよい。」
師が死ぬと、ヴェールで覆った人が現れた。師を埋葬した後、その謎の人がヴェールを取ると、アル・シャージリーその人であった。そしてウマルにモカに行くように命じるのです。
モカに来てしばらく経った時、流行病が襲いました。
病人達はアッラーの教えに通じていたウマルに救いを求めるのです。
彼の祈りによって多くの人が治っていき、その噂を聞きつけてよりいっそう人が集まりました。
その中にいた一人の美しい娘は、土地の領主の娘で同じ病気にかかってしまい、ウマルの所に運ばれた娘は数日経つと回復しました。
しかしこの美しい娘と一つ屋根の下に居て何も起きなかったはずがないと、町の人々の噂になってしまいます。
やがて噂は領主の耳に届いて、激高した領主はウマルを追放します。
町を追われたウマルと弟子達は、ウザブの山中でコーヒーの木を見つけ、その実を食べて暮らすうちに、煮立てて飲み事を覚えます。
その頃モカには疥癬が流行っていました。
町の人は再びウマルに助けを求めます。
ウマルは祈りを唱え、コーヒーの液を飲ませました。
黒々した液体に怖気をふるう人々にウマルはこう言ったのです。
「これはザム・ザムの聖水と同じ力が宿っているのです。」
人々はそう言われると安心してコーヒーを飲みました。
疥癬が治り町に帰ると、彼らは人々にウマルと黒いザム・ザムの聖水の事を話したのです。
彼を追放した領主も深く悔い、ウマルの為に立派な庵を用意して、聖者として再び町に迎え入れました。
「お茶がコロナに」なんて記事を見ました。
「コーヒーがコロナに」なんて記事は出ませんよね。