ポスト④

鎌倉 由比ヶ浜 SJOCOFFEE

19世紀末のアメリカ人の典型的な、油脂と肉を主体とした食事は胃腸に負担をかけ、消化不良は当時のありふれた病気でした。そして胃にもたれるような食事を、雑な入れ方をしたコーヒーで流し込んでいたのです。

このような時代背景の中で、科学用語や売薬の大げさな効能を書き、全国展開されたポストの新しい商品広告は、驚くほどの効果を上げました。

さらに似非科学的な手紙を消費者に直接送り付け、コーヒー業界人を怒らせます。

手紙の一つには、「コーヒーはしばしば消化不良を生み出し、神経系の機能障害を引き起こす」と書かれていました。ポストは、カフェインが迷走神経を侵し麻痺に至ることが多いと主張し、「コーヒーは有毒アルカロイドであり、脳の組織を確実に破壊する。」と根も葉もないコーヒーの有毒性を大げさにうたっていたのです。

このような広告手法でポスタムの売り上げは順調に伸び、1900年には425千ドルに達し1908年には150万ドルを超えました。

 

つづく